マニアはひとつの商品を最低2個購入します。ひとつは開封して遊ぶため、そしてもうひとつはパッケージそのままの状態で保存するため。
そんな話を、スターウォーズのエピソード4〜6の特別編公開のときだったかに聞いた。
特別編のエピソード4が日本で公開されたのが1997年。同じ年に「スポーン(spawn)」がアメリカで公開され、翌年日本で公開された。
「スポーン(spawn)」は、トッド・マクファーレン(Todd McFarlane )というカナダの漫画家が描いたアメリカン・コミック。
マクファーレンは、「バットマン」や「スパイダーマン」などのイラストも担当している。
彼は、自分の作品をフィギュア化すべく、「マクファーレン・トイズ」を設立した。
この「スポーン(spawn)」のフィギュアの完成度が高かった。登場人物たちが塗装済み立体フィギュアとなり、シリーズで発売された。フォルムもリアルで細部まで作りこんである。みごとな塗装が施されている。これをどうやって大量生産するのだろうと、当時、驚くしかなかった。それまでのフィギュアを格段に超えたと思った。
この「マクファーレン・トイズ」の「スポーン(spawn)」フィギュアが、その後のフィギュアを変えた。
スターウォーズ特別編の公開とスポーンのフィギュアで、フィギュア熱に火がついた。火がついた人たちが世間に繁殖した。
ひとつのフィギュアを2つも3つも買う人たちが増殖した。
ちなみに、スターウォーズ特別編は、製作時1976年に技術の問題で映像化できなかったアイディア部分を、その後進んだデジタル技術で修正追加し、色彩や音響なども再編集された。
旧作のときには描けなかった新たなシーンが追加されていたり、ハン・ソロがジャバ・ザ・ハットの尻尾を踏むシーンも追加修正されている。
エピソード6のラストシーン、イウォークの村での祝宴のシーンで、ルークの前に、オビ=ワンとヨーダ、父のダース・ベイダー卿が素顔で現れるが、旧作では年をとった親父の顔。が、特別編では若いアナキンに変わっている。気づいたときは「すごい。こだわり!」と思った。
古いシーンは、旧作のVHSかレーザーディスクを持っている人しか見られない。レーザーディスクはあるが、プレイヤーがない。
1992年に神奈川県の相模原に「トイザラス」(3号店)が開店し、そこで「GIジョー」と再開して、子供の頃からくすぶっていたフィギュア熱がほそぼそと燃え始めたが、経費はすべて息子の「マスクマン」や「仮面ライダー・ブラック」「トランスフォーマー」に消えた。
その5、6年後、息子もスターウォーズにもスポーンにもハマって、2人で燃えた。
けど、いまだにフィギュアに燃えているのは、いや“萌えている”のは自分だけ。息子には呆れられる。結局、息子より自分の方が子供だった。
おもちゃは遊ぶためのもの。フィギュアはポージングをして飾るためのもの。
もともとが「○○ごっこ」をして遊びたいタイプ。主役にパーツを持たせ、着替えさせ、ポージングをして楽しみたい。パッケージに収めたまま眺めて満足するなんて我慢できない。だから、保存用にもうひとつ、なんてことは、まんがいち裕福であったとしても、きっと考えなかったはず。
が、最近のフィギュアのパッケージはハンパなくすごい。
ゆえに、保存用も含めて2個欲しいというのもアリだと思った。
パッケージは運搬用の包みで主役は中身のはず。
なのに、いつの頃からかパッケージ自体が豪華になって、主役がかっこよくレイアウトされて収められて。
そのまま飾っても十二分に鑑賞に堪える。いや、それどころか、それを包む外箱すらお洒落で飾れるから、傷つくのが憚られる。
「ホットトイズ HOT TOYS」のフィギュアなどは、外箱を包む専用のダンボールに入れられて届く。
きっと、超マニアはそのダンボールさえもコレクションの一部なんだろうな。
「輸送用ダンボールに少々の痛みが」なんて、ヤフオクのコメントに付きそうだ。
のちのちヤフオクで売るためになんて、到底考えないが、「遊びや展示用」と「保存用」の2個欲しい。
「ホットトイズ HOT TOYS」 は、香港の玩具メーカー。超高精度の1/6フィギュアを造っている。最近のラインナップを見るとただただ呆れる。玩具というよりは作品、一点ものといっても問題ないフィギュアを製品化している。
このホットトイズの「ベイビードール BABY DOLL」のパッケージが凝っている。
「ベイビードール BABY DOLL」は、映画「エンジェル・ウォーズ(原題:Sucker Punch)」の主人公。独特な雰囲気で非現実の世界を描いた“空想科学アクション”。古くてベタな表現(汗)。主人公はブロンドのツインテールで、衣装はミニのセーラー服。日本刀を背負い拳銃を身につける。まさに“アキバ系”のキャラクター。ツェッペリン飛行船や片方の翼にジェットエンジンが取り付けられた大戦機B-24リベレーター、モビルスーツまで登場する。なんでもアリ。けど1シーン1シーンがかっこいい。常に画面は暗くてダークなイメージ。音楽もいい。監督ザック・スナイダーが創出した不思議な世界観。こういうの、大好き。ハマった。
「ホットトイズ HOT TOYS」 は、香港の玩具メーカー。超高精度の1/6フィギュアを造っている。最近のラインナップを見るとただただ呆れる。玩具というよりは作品、一点ものといっても問題ないフィギュアを製品化している。
このホットトイズの「ベイビードール BABY DOLL」のパッケージが凝っている。
「ベイビードール BABY DOLL」は、映画「エンジェル・ウォーズ(原題:Sucker Punch)」の主人公。独特な雰囲気で非現実の世界を描いた“空想科学アクション”。古くてベタな表現(汗)。主人公はブロンドのツインテールで、衣装はミニのセーラー服。日本刀を背負い拳銃を身につける。まさに“アキバ系”のキャラクター。ツェッペリン飛行船や片方の翼にジェットエンジンが取り付けられた大戦機B-24リベレーター、モビルスーツまで登場する。なんでもアリ。けど1シーン1シーンがかっこいい。常に画面は暗くてダークなイメージ。音楽もいい。監督ザック・スナイダーが創出した不思議な世界観。こういうの、大好き。ハマった。
このベイビードール BABY DOLL」をホットトイズがフィギュア化した。そのパッケージがかっこいい。
映画の雰囲気、メインキャラクターたちのイメージにぴったりのデザイン。
フィギュアを納める箱に、蓋を上からを覆うように被せ、むやみに外れないように箱と蓋をリボンで繋ぐ。
このリボンが、キャラクターたちが劇中で身につけている“ガータベルト”に使われている素材。
誰が考えたのだろうか、発想に“やられた”。ホットトイズのデザイナーはかなりセンスがいい。
限定生産だそうで、どれくらい生産されるのかは知らないが、でも、これを量産するのは、もう呆れるしかない。
ホットトイズ HOT TOYS 「ムービー・マスターピース」シリーズの「ベイビードール BABY DOLL」 1/6スケール
このリボンが、キャラクターたちが劇中で身につけている“ガータベルト”に使われている素材。
誰が考えたのだろうか、発想に“やられた”。ホットトイズのデザイナーはかなりセンスがいい。
限定生産だそうで、どれくらい生産されるのかは知らないが、でも、これを量産するのは、もう呆れるしかない。
ホットトイズ HOT TOYS 「ムービー・マスターピース」シリーズの「ベイビードール BABY DOLL」 1/6スケール
30箇所以上が可動する。日本刀やピストルなどの武器を持たせるため、差し替え用ハンドパーツが付属する。
顔も演じるエミリー・ブラウニングそっくり。かなりの精度で再現されている。一つひとつをハンドペイントで塗装しているのだそうだ。ブロンドのヘアスタイルも植毛で再現され、衣装やホルスターなどの装備までかなり細かくつくられていて“超”すごい。
開封せず、中身もちゃんと収まったまま、開封前のわくわく感をいつまでも楽しむ。新品の状態で保有する。そんな満足感をコレクションするために「保存用」を買う。
そう思うほど、最近のパッケージはクオリティが高い。パッケージを含めて製品の完成形。
フィギュアとパッケージの一体の関係。いや、フィギュアだけでなく、特に趣味の対象となりうる玩具全般にいえるパッケージのあり方。
そんなことを最近よく考える。
おもえば、タミヤのプラモデルのパッケージにも、かつて似たようなことを感じた。