ゼムケのP471/18を作るプロジェクト。現在、コックピットの改造で苦戦中。
キットのままの造型で我慢できればそれほど苦労はないのに、細かいところが気になりだして、いろいろ手を出し始めてしまった。
計器パネルはやっぱり針なんかがなくては“さま”にならないし、スイッチ類なんかも“それらしく”表現したい。
スロットルレバーの造型は省略されてしまっているから、やっぱり作らなくては。操縦桿の角度も少し気になるなぁ。
シートも修正してパイロットがちゃんと座れるようにしなきゃ。
先にとりあえず完成させたパイロット。それなりには出来たつもりだが、眺めているうちに欲が出始めた。
いやぁ、もうちょっとリアルに作れないかなぁ。
で、先のパイロットと同じシリーズの1/18フィギュアを見つけて再挑戦。
今回のフィギュアはヘルメットや顔、襟周りの造型が、先の物に比べて細かい。表情もなんとなくゼムケに似ている。
革のA-2を着せ、トラウザースも前回の轍を踏まえて丁寧に穿かせた。
救命胴衣やパラシュートも、細かい作業をいらいらしながら、指先で勝負。ま、とりあえず納得の出来。
酸素マスクはいい感じ。エポキシパテでマスク部をつくり、ホースは針金をコイル状に巻いて造形した。塗装はタミヤのアクリルカラーの「ラバー・ブラック」。
パラシュートは1/6のものを横において作業。ベルトは白い薄い革材を使い、縫い目は手書き。
作るためにいろいろ調べる。
資料画像を集め、ここはこうで、なるほどこれはこういう構造か。ふんふん。
背負ったパラシュートの傘収納部についている座布団みたいなのが、操縦席のシートに収まるときのクッションになる。
どう見てもすわり心地悪そう。シートなんて量販店で扱う座椅子とそう変わらない。いや、むしろ最近の座椅子の方が、リクライニングのものや、低反発クッションのものなんかあったりして、断然心地がいい。
その上、コックピット内は狭い。狭い上にいろんな計器類がいっぱい。そして何より高度の飛行は寒い。けどエアコンなんて無い。劣悪な居住性。
その中で巨体を操り、命を掛ける。想像を絶する世界だなぁ。
次々と出てくる当時の画像を見ながら、そんなことを考えた。
A-2の襟から覗く、ほんのわずかな赤い裏地が会心のこだわり部分。面相筆の筆先に全神経を集中した。あぁ、肩が凝った。
先のバージョン1に比べると、かなり “進歩した” と自己満足のバージョン2.
あぁ、はやく機体を完成させてコックピットに座らせたい。が、先は長い。
ドラえもんの「スモール・ライト」。どこかで商品化しないかなぁ。好みのサイズを指定できる模型製作用モデル。
1/6や1/24、1/32、1/200なんてメモリが着いていて、瞬時にそのスケールに変えられる。
そんなんがあったら、指先を震わせながら、極細のベルトに、爪楊枝の先につけたボンドを塗る、なんて作業は必要なくなる。
いやぁ、モデラー垂涎のアイテムだ。「どこでもドア」より欲しいかも。
でもさ、無心になれる細かい作業がなくなったら、模型作りの楽しさって何なの、なんて思わないか。
うん、確かにそうだな。